株式会社安岐水産様 【BRAND MANAGEMENT AWARD 2025 農商工連携審査員特別賞】イベント集客2,200名。企業主導型の地域ブランディング。
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香川県さぬき市津田町は、高齢化と人口減少が進み、2021年に過疎地域に指定された海辺の町です。
株式会社安岐水産様は、「育ててもらった地域へ恩返しをしたい」という想いのもと、
海洋環境の保全や魚食文化の継承を軸にした“地域創生”の取り組みを、社員一丸となって続けてこられました。しかし、その想いをより広く社会に届け、共感と参加の輪を広げていくためには、明確な戦略と言葉、そして一貫した発信の形が必要でした。
オレンジフリーは、企業ブランドと地域ブランドを一体で成長させる「企業主導型の地域ブランディング戦略」をご提案。安岐社長の想いを可視化し、地域と企業がともに輝く未来をデザインしました。
その象徴となった「ねこ海レストラン」は、ブランディング後たった1年半で、2,200名のイベント来場者を記録。住民・企業・来訪者が交わる“新しい賑わい”の流れを生み出しています。この取り組みはBRAND MANAGEMENT AWARD 2025 受賞しました。
目的
①瀬戸内海の海洋汚染への理解を深め、環境保全活動の仲間を増やす②日本の魚食文化を次世代に継承する
③かつて漁業で栄えた頃の、賑わいを取り戻す。


オレンジフリーの考え方【企業主導型ブランディングとは】
地域と地元企業は運命共同体です。地域が衰退すれば、企業の活力も失われます。持続可能な事業のためには、地域の活性化は避けて通れない重要課題です。企業ブランドが地域を照らし、地域ブランドが企業を押し上げる──この相関関係をブランディングでつくることをご提案しました。
また、海を守ることも、魚食文化を次世代へつなぐことも、企業や漁業者だけでは成し得ません。生活者一人ひとりの意識が変わってこそ、未来が変わります。安岐水産様はBtoB 企業ですが、社会に対してどんな姿勢で貢献しているのかを示すことは、社員の誇りを生み、採用力を高め、結果として企業価値が向上します。
施策
1. 安岐水産のリブランディングBtoBの枠を越え、 生活者に共感される、社会的価値のあるブランドへと再構築しました。
2. ブランド体系をとタッチポイントの再構築
商品、海を守る活動、魚食文化の推進活動をオールインクルーシブしたブランド体系図を描き、関係する人々とのタッチポイントを可視化しました。
リブランディングした企業ロゴ、商品ロゴ、パッケージ、環境活動ロゴ、コーポレートサイト、名刺・封筒、店舗サイン、企業看板に至るまで目に触れるものの全てを一新しました。
3. 環境ファンタジー絵本 「ねこ海レストラン」 の制作

4.安岐水産敷地内コンテナショップを「ねこ海レストラン」 としてリニューアルオープン
ファンタジーとリアルが出逢う特別な体験スポットに。看板・ウェルカムサインボードなど、世界観の入り口には案内板やSNS投稿を促すフォトスポットも。


5 海を守り、魚食を楽しむ「お魚生活すすめ隊」を再設計し、イベントも大成功
ビーチクリーン・漁師体験・食文化体験の継続運営を行いました。
6津田漁業 協同組合・漁師・地元事業者と共創した津田港わくわくプロジェクト 開催
1,000人→1,500人→2,200人とイベント集客は非常に好調。
人口5,300人の町で、2.4人に1人が動いた規模感です。


成果物
ブランド・アイデンティティ「瀬戸内から贈る、ひとクラス上のお魚生活」
ブランド・ビジョン「いのちの海。未来へ。」
企業ロゴ / 商品ロゴ / パッケージデザイン
コーポレートサイト
海の環境ファンタジー絵本 「ねこ海レストラン」
体験ショップ・サインボード
「お魚生活すすめ隊」世界観構築と実装


成果
イベント時最大 2,200名が来場する地域の賑わいを創出
地元住民 × 観光客 × 企業が交わる 新しい関係人口を形成
安岐水産の企業イメージの向上(受賞、取材、講演依頼)
・2023「ディスカバー農村漁村の宝アワード奨励賞」受賞
・2025日本創生のための「将来世代応援企業賞」受賞
・BRAND MANAGEMENT AWARD 2025 農商工連携審査員特別賞
その他多数


津田町は現在、ピザ店・海の図書館など、新たな店舗出店が進行中。
安岐水産の活動は津田町に“経済と人の流れ”が戻るきっかけを提供しています。
お客様の声
代表取締役
安岐麗子 様
オレンジフリーさんにつくっていただいた「ねこ海レストラン」の世界観は、 いまや社内外に浸透し、愛らしいキャラクター“ちゅみ”が会社と地域をつなぐシンボルになっています。 社員はちゅみのことが大好きで、イベントではTシャツを着て一体感を楽しんでいます。 ブランドは可視化することで皆んなの心が一つになり、地域との絆も深まるんですね。 これからも企業主導型の地域ブランディングで、この町に貢献していきたいと思います。
社 員
ブランディング前からお魚生活進め隊という活動をしていました。ビーチクリーンをしたり、お魚を捌く教室をしたり、一生懸命やっても人の集まりが今ひとつで先が見えませんでした。それがブランディングしてちゅみというネコのキャラクターと物語ができて、その世界がお店になったり、看板になったり、社内にたくさん絵が張り出されたりして、活動も活気づき会社の評判も変わっていきました。とてもワクワクしています。